インターネット広告の業界では、日々新しいテクノロジーが用いられ、言うまでもないが10年前の技術とは比較にならないほどの変化が捲き起こっている。消費者は、今までにない様々な方法で、ネット上のコンテンツを利用し、消費し、共有している。
マーケターの視点で見ると、消費者へ容易にリーチできて、理解してもらい、エンゲージしてもらう好機が、以前よりも遥かに多い状況にある。しかし同時に、オンラインで利用されているテクノロジーの構造は、大変分かりづらく、扱いにくくなっている現実もあり、マーケターが、新しいテクノロジーに対して有効な投資をしようにも、判断が難しくなってきている現状がある。
よって、ネット広告の次なる発展は、マーケターが効率良くビジネスを遂行でき、マーケターの助けになる革新的プラットフォームを備えたテクノロジーが中心になってくるものと考えられる。
下記に、来年主流になりそうな広告業界のトレンドをいくつか挙げてみたい。
2014年にネット集客で特化すべきこと
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自動化の波
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広告出稿の自動化が全てに波及。RTB(リアルタイムビッディング)のようなオークション形式に限定することなく、出稿全般の自動化が進むことで、人の手によるビッディング業務が衰退する。
よって、広告代理店や企業のマーケターは共に「メディアプランニング」や「クリエイティブ制作」、または、自動広告ビッディングのための「資金調達」といった体制にシフトする必要がある。
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収支構造が分かるテクノロジー
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一部のアメリカ系広告代理店では、ポイント制度を装うテクノロジーを利用している事により、実際の広告出稿に対する収支が分かりずらい場合がある。多い場合約30社の代理店を相手にする企業のマーケターにとって、収支が明確に分からないのは致命的であり、非常にハンドリングしづらい存在であることから、シンプルで明確な収支がすぐに分かるテクノロジーが市場の中心になる。
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モバイル
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広告の先進国アメリカでは、スマートフォン・タブレット端末での広告費が、PCの広告費の約1/3にまで迫る勢いを示し、逆にPCでの広告費が減少する年であることが予想されている。調査会社ニールセンによると、2016年にはマルチデバイス広告が半分を占めるというデータが示されており、モバイル関連ビジネスへのシフトは必須となる。
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特定媒体、純広告(プレミアム広告)
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広告の自動化の波もあるが、ネット上で取得できるログデータやターゲティングといった解析手法が確立される事で、特定の媒体への出稿をピンポイントで指定する純広告市場やその仕組みが必要になる。
広く一般に認知させる広告の時代は終わり、今後は、特定の人や、より購入に近い人へのターゲティングやレコメンド手法、こうした人たちが集まる場所への施策が中心になる。
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部門の再編成による戦略的成長
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技術開発、クリエイティブ制作、コンテンツ制作といった各部門は、もはや別々の部隊で仕事をする、という訳にはいかなくなる。サイト制作やコンテンツ制作は、感覚や経験知ではなく、実データを基に制作すべきであるし、実装する必要があり、また、そうしなければ、他社に先んじた高い精度でのコンバージョンが得られない時代になりつつある。
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By秋山尊謙
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