米インテル(Intel)は米国時間15日、サンフランシスコで開催されたIntel Developer Forum(IDF) 2011において、東芝Portege Z830を取り上げ、薄型軽量ノート型パソコン「ウルトラブック」の開発促進を強調した。台湾・中国の部材メーカーに対し、ファンドを通じて3億ドル以上もの金額を投入、開発を支援しているインテルにとって、ウルトラブックは、非常に重要な位置付けにあることが理解できる。
ウルトラブックとは何か、それはアップルのMacbook Airのように非常に薄く軽いノートPCであり、通常のノート型パソコンよりも高機能のものをいう。iPadなどのタブレット端末市場の拡大を鑑み、キーボードが搭載されていないために仕事などで使用するPCとしては使いずらい、という消費者の要望に応えるものだ。持ち運びを重視しているため、もちろんバッテリーの持ちなどが購入意向に影響してくる。
ウルトラブックの特性としては、通常のPCの10秒以上かかる立ち上げ時間に比べ、iPadのように、スリープモードからおおよそ4秒足らずで操作画面が立ち上がる。インテルのスマートテクノロジーによって、こうした起動とスリープモードの切り替えを瞬時に行えるようになるため、インテルはこうしたウルトラブック市場の育成に力が入っている。
ウルトラブックやタブレット端末は、スマートフォンと同じように持ち運ぶことを念頭に置いているため、置き忘れや盗難などが多発する可能性がある。アメリカの空港では毎週12,000台の携帯電話の落し物があると言われており、情報セキュリティという観点からセキュリティ対策が必要になるであろう。
インテルは、OEMや部材メーカー各社に対し、全ての部品を薄くするはたらきかけを積極的に行っており、それはガラス、ディスプレイ、シャーシ、キーボード、バッテリーなど様々な部品に及んでおり、薄く軽く、外に持ち運ぶ機会が多くなることで、堅牢性が重視され、iPhoneと同じコーニング製の強化ガラスの採用が広がっている。
By秋山尊謙
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