アメリカにおけるMotorolaの携帯電話およびスマートフォンの販売台数は、他社スマートフォンの伸長による影響から減少傾向にある。Motorolaの端末としては、毎月1,000万台以上の販売規模がある市場で、約80~100万台/月程度を売り上げているが、このまま携帯電話事業に何の梃入れもされなかったとしてみれば、益々市場シェアを落としていくだけの存在となっていたであろう。
1年前のMotorola携帯・スマートフォンのブランドシェアを見ると、市場全体の10~15%を占めており、市場でもトップ3に位置していたものの、韓Samsung、LG、米Appleによる攻勢で、2011年6月現在、Googleフォンと合わせても8%というシェアに甘んじてしまっている。
一方、スマートフォン市場へ目を向けると、携帯端末全体として1,000万台/月の販売がある中で、スマートフォンだけの販売量は半数以上である600万台/月に達している状況がある。
グーグルフォンをリリースして以来、数%程度の市場シェアしか得られていなかったGoogleは、こうしたMotorolaの苦戦を静観しながら携帯電話事業買収を狙う好機をうかがっていたものと推測される。Googleはこれを機に、手っ取り早くアメリカの携帯電話市場の上位5番手に一気に駆け上がることで、Googleの推し進めるスマートフォン市場での戦略(アンドロイドOS搭載端末)によって、Motorolaブランドの再興が期待できるようになった。
一方、日本の携帯電話市場では、海外とは大きく異なる市場を形成しているため、数年前に見られたMotorolaブランドは影を見ることもないほど駆逐されてしまっている。アンドロイドOS端末が大きく拡大する中、日本でも再度Motorolaブランドを目にする日が近いかもしれない。
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