iPhone 5は期待通りの新機能
Posted on 12th Sep, 2012 by 秋山尊謙
ここ数ヶ月間は、iPhone5のリリース時期についての情報が交錯し、待ちきれないユーザーも数多くいるようだ。なぜなら、iPhone4以前のモデルを利用しているユーザーから見ると、買い替えを検討するには絶好のタイミングになることは間違いない。もしスティーブジョブズが最後に手掛けたiPhone4Sを持っているユーザーであれば、1年というサイクルでの買い替えには、ためらいも見られるであろう。
(Source; Apple inc.)
iPhone5は第6世代のiPhoneであり、ブランドリニューアルによる 革新というよりは、進化という言葉がふさわしい。事実、商品機能といったテクノロジーの変化を見る限りでは、真の革新とまでは言える技術は見当たらない。単に、自然の流れに応じた新しい技術がアップグレードされ、採用されているもの、という印象だ。ここ最近、2~3週間ほど前からリークされたiPhone5の情報が巷に出回っていたが、情報は全て正しいものであったことが証明された形だ。よって興味は持つが、期待通りというか、驚きをもって市場に迎えられるといったことはなかったように思われる。
CEOのトム・クック氏は、情報漏えいに対して以前にも増して万全を期したという声明を出しているが、ネット上ではiPhone5に関する詳細なネタが数多く出回ったことには変わりはない。逆に、Appleが戦略としてウィンドウズ8という大きな商品ローンチを前にして、iPhone5のネタを小出しにすることで、Windows8という見出しをトップニュースとして扱わせないように人為的に仕組んだPR戦略を行ったのであれば、うまくいったものと評価できる。
Appleの数字力
Appleの9月12日付声明によると、今年の4~6月、3ヵ月間で12カ国、380のアップルストアに、「1日8,300万人」もの消費者がお店に訪れたとしており、その集客力は非常に大きなインパクトを持つものとして驚きを禁じ得ない数字である。
マウンテンライオンは、「700万人」というユーザーを確保できたため、Apple社の歴史からすると、ほどほど成功したOSのアップグレードだと言える。
iPadの現在までの累計販売台数は、「8,400万台」であり、うち「1,700万台」が4月1日から6月末までの期間に販売された。これを如実に示すように、世界のタブレット端末市場シェアではアップルは首位の62%を獲得している。情報ソースは開示していないもののタブレット端末によるウェブトラフィックは91%のシェアを占めると言っている。
iPadは、売上規模全米上位500社「Fortune500」のうち、94%もの会社で利用されており、累計「4億台」もの何等かのiOS搭載機器を売り上げている。
項目
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数値
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条件・その他
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店舗来訪者数
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8,300万人/1日
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12ヵ国380店、2012年4~6月
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マウンテンライオン利用数(iOS)
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700万人
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リリースから現在まで
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iPad販売台数
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8,400万台
(1,700万台)
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累計
(2012年4月~6月)
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タブレット端末
市場シェア |
62%
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タブレット端末ウェブ
トラフィック市場シェア |
91%
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トップ企業のiPad利用率(米国)
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94%
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売上規模全米上位500社
(Fortune500) |
iOS搭載機器販売台数
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4億台
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累計
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ここまでツラツラと数字を並べ立てて見ると、競合他社にとっては、夢のような数字が並んでいるとしか見えないであろう。
また、このタイミングでiPhone5というスマートフォンをリリースしたということは、最大の商戦期に突入するブラックフライデーやサイバーマンデーといった、クリスマス商戦にはどのような商品を投入してくるのかが気になるところである。
やはり、ディスプレイサイズや価格がiPadとiPhoneの間である、3万円~5万円のホワイトスペースへiPadMiniを投入するという見方が現実味を帯びて来ているのではないであろうか。
By秋山尊謙
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